Factomの特徴
Factomとは2015年9月1日にリリースされた仮想通貨の技術を応用したプラットフォームで、名称は事実(Fact)に由来します。Factomのプラットフォームを利用して電子的に文書を保管してもらう場合には手数料としてFactomの内部通貨であるFactoid(FCT)を支払う必要があります。2018年1月時点においてFCTの時価総額は約5億9千万ドルで仮想通貨全体では69位で、1FCTあたりの価格は約67ドル(約7300円)です。Factoidの発行上限は定められておらず、仮想通貨取引所で法定通貨や他の仮想通貨と交換をすることで入手することができます。Factoidは海外の主要な取引所で取引が行われていますが、日本国内の大手仮想通貨取引所であるコインチェックの販売所でも売買取引が可能です。Factomのプラットフォームは米国の住宅ローンや中国の土地管理システムなどで既に採用されています。
Factomは改ざんが不可能なビットコインのブロックチェーンの送金取引記録として保存する電子文書のハッシュデータを記述することにより、契約書類などの重要な書類を長期間にわたり安全かつ正確に保管することを目的としたプラットフォームです。一般的に日本では商取引の契約書や念書・遺言書などの書類は不正に書き換えられてしまうのを防ぐために公正役場で保管してもらう必要があります。書面を公正証書にして保管してもらうためには高額の手数料を支払う必要がありますが、Factomのプラットフォームを活用すれば安価な料金で電子化された文書のデータを半永久的に安全に保管することできるという特徴があります。 インターネット上のブロックチェーンと照合すれば書類が改ざんされずに正確に保管されたことを簡単に証明することができるため、世界中どこにいても電子文書の信憑性を証明することが可能です。ビットコインのブロックチェーンのデータは世界中のコンピュータで分散管理されているので、照合用のハッシュデータが失われてしまうリスクが極めて低くて非常に安全性が高いというメリットがあります。